既設シールドの開口補強計算の手引書として、「下水道仮設設計マニュアル/東京都下水道サービス株式会社/R5年4月」があります。この中(P2-3)では、以下の記載があります。
・開口径(d)が本管外径の3分の1を超える場合は、リング解析を行って補強部材を決定する。
・開口径率(開口径と本管外径の比率)が20%未満の場合は、原則として補強を行わないものとする。
そこで、開口径率20%程度の条件で、リング解析を行う場合は、下図のようにピン支点があるため、開口の大小に関わらず、必ず支点反力が生じます。この支点反力を支えるために梁や柱が必要かどうかは、それぞれの条件を総合的に判断して、決定する必要があると考えます。
例えば、下図のようにa)開口が小さい場合には、荷重が左右に流れることで、アーチ効果が生じるため、梁や柱が無くても安定を保つと考えられます。一方、b)開口が大きい場合には、アーチ効果が中央部には届かずに、上部と下部の中央が不安定になるため、梁や柱が必要になると考えられます。
開口が大きい場合と小さい場合の判断目安については、「開口率20%未満で原則的に補強不要」とする考えから、開口率20%程度であれば、アーチ効果に期待しても良いのではと考えております。※最終的には、それぞれの条件で発生する応力等を見て判断すべきと考えます。

