🔍 FEM解析とは?—地盤の「見えないリスク」を可視化する技術
シールド工法や推進工法などによる施工では、地盤の変形や近接構造物への影響が問題となることがあります。 従来は理論式や経験式に基づいてその影響を推定していましたが、複雑な条件を正確に再現するのが難しいという課題がありました。
それに対して、FEM(有限要素法)解析は、以下のような強みを持ち、より高精度で信頼性の高い影響検討が可能です。
✅ FEM解析の4つのメリット
1.複雑な地層構成や起伏地形の再現が可能
→ 平坦でない現場条件にも柔軟に対応。
2.セグメント・ヒューム管などの支保効果を地盤との相互作用として評価
→ 実際の挙動に近い解析結果を得ることが可能。
3. 施工ステップごとの影響をシミュレーション可能
→ 工事の進行に応じた地盤応答を段階的に把握。
4.変位・応力・地山安全率を定量的に算出
→ 安定性の裏付けや補強の要否を科学的に検討。
🛠 解析の基本フロー(シールド例)
解析モデル選定
↓
解析領域選定
↓
地盤のモデル化
┏ ━ ━ ━ ━ ┻ ━ ━ ━ ━ ┓
↓ ↓
初期応力解析 掘削相当外力算定
┗ ━ ━ ━ ━ ┳ ━ ━ ━ ━ ┛
↓
トンネル掘削解析
↓
地盤変状の算定
FEM解析によって、「想定外の変状リスク」を事前に把握し、設計の信頼性・施工の安全性を高めることが可能になります。
※構造物周辺の影響検討でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。