FEM解析とは

■FEM解析のメリット

FEM解析
 シールド工法や推進工法などの工事に伴う地盤変状や近接構造物に対する影響を検討する場合の解析方法としては、簡易な理論式や経験式による方法と有限要素法(FEM)解析による方法とがあります。前者は解析条件が制約されており、地山の正確な挙動の把握が難しい。
これに対してFEM解析には以下の様な利点があります。

①複雑な地質構成や起伏した地盤面の再現が可能である。
②セグメントやヒューム管等の支保効果が地山との相互作用によって評価できる。
③逐次的な施工段階を解析に反映することができる。
④各施工段階に応じて、地山および支保工の変位・応力が計算され、地山安全率の把握や安定性の検討を行うことができる。

 有限要素法による地盤変状解析の手順は次のとおりです。

解析モデル選定

解析領域選定

地盤のモデル化
┏ ━ ━ ━ ━ ┻ ━ ━ ━ ━ ┓
↓             ↓
初期応力解析       掘削相当外力算定
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トンネル掘削解析

地盤変状の算定

最近のFEM解析適用事例(土木学会年次学術講演会より抜粋)

建設工事における、FEM解析の適用範囲は幅広く、今後益々事例は増えていくものと考えられます。そのためには、数値解析だけでなく実測値の蓄積が重要となります。
土木学会年次学術講演会ではFEM解析事例が報告されていますので、概要のみご紹介します。