Q2:開口部の鉄筋はどうやって決めるの?

■開口補強筋の計算方法について
開口部の補強鉄筋(開口補強筋)の計算は、例示されたものが少なく、各基準書や各自治体など様々です。
基本的には・・開口により切断した鉄筋と同じ断面積の鉄筋を配置することが必要となります。
考え方の一例を、以下に示します

※各自治体により異なりますので、担当者にご確認下さい。


CASE-1(切断した合計断面積相当を周辺に配置する方法)
下図のように①D13を5本、②D16を5本切断した場合には、
以下の計算のように補強鉄筋を配置することになります

 
 

CASE-2(切断した縦筋と横筋のそれぞれ断面積を求めて、さらに配置角度を考慮し周辺に配置する方法)
下図のように①D13を5本、②D16を5本切断した場合には、
以下の計算のように補強鉄筋を配置することになります。

 

 

CASE-3(切断した縦筋と横筋のそれぞれの方向で鉄筋を補強する方法)

■開口部周辺の補強には、開口部が矩形の場合は、補強を目的として主鉄筋や配力筋と平行に配置し、ひび割れ防止を目的として4隅に斜め方向45度に配置します。開口部が円形の場合についても、矩形と同様に、補強鉄筋は主鉄筋や配力筋と平行に配置し、ひび割れ防止筋としてリング筋等を配置する方法が取られます。また、ひび割れ防止鉄筋は主鉄筋、配力筋や開口補強筋の量としてはカウントしません

【開口補強鉄筋例】開口補強鉄筋の設置要領/頂版、中床版、側壁共通
・縦横の鉄筋切断に応じて、それぞれの方向で設置する
・斜めのダイヤ筋はひび割れ防止鉄筋(D13)とする。
・端部の定着長は30Dを確保する。
・形状により端部定着長が確保できない場合は曲げ込み定着する。
・2段配筋の離隔は、下図のとおり、10cm程度とする。
・円形側壁の鉄筋は、曲率を考慮し長さを定める。