点群データから3D施工計画について

 現場で取得した点群データを測量や施工計画に活用する方法です。

■STEP-1:Scaniverse
iPhone搭載のLiDARスキャナーを使用し現場の点群データを取得します。
使用するアプリは、Scaniverse/スキャニバース です。
取得した点群データは、*.lasで出力保存します。

 

■STEP-2:CloudCompare
点群データを処理するソフトです。*.lasデータを読み込みます。
余分な箇所の切り取りや、距離測定・面積などが測れます。
*.lasデータの場合、ポイントの大きさ変更などができます。

 

■STEP-3:SketchUp
使用するCADデータを*.stl形式でエクスポートします。
m単位で作成している場合には、1/1000に縮小する必要があります。

 

■STEP-4:CloudCompare
STEP-2で作成した点群データに、STEP-3の*.stlデータを読み込んで、位置合わせをします
読み込んだデータ(マンホールとバックホウ)は、緑色として表示されます。

 

距離や面積を測り表示させることも可能です

 


■MeshLab(調査中)


 

点群処理ソフト比較表

項目 CloudCompare MeshLab Trend-Point
主な用途 点群データの解析、視覚化、登録、メッシュ化 3Dメッシュ編集、クリーニング、視覚化、リメッシュ 点群データ解析、施工管理向けデータ処理、DX支援
対応データ形式 PLY、LAS、E57、TXT、BINなど主に点群データフォーマット OBJ、STL、PLY、3DS、FBXなど多数の3Dメッシュフォーマット 主に点群データ(.las、.xyzなど)および測量データ(CIMモデルとの連携可能)
主な機能 点群の整列(ICPなど)、差分解析、クロスセクション生成、点密度解析 リメッシュ、ポリゴン削減、法線修正、穴埋め、テクスチャ投影、スムージング 土木施工の点群データ処理、出来形管理、地形比較、断面図生成、舗装品質管理
データ処理 点群ベースで処理を行い、大規模データセットを扱いやすい メッシュベースで処理を行い、クリーニングや再構築が得意 施工現場向けに特化したデータ処理。土木規格に基づく解析が容易
解析機能 点密度、体積差分、登録誤差(RMS)の計算、距離フィールド解析 面積、体積、曲率解析、非多様体ジオメトリ検出 土木規格に基づく出来形管理や測量データの精度評価
視覚化 点群、メッシュ、セグメントの表示、距離や差分のカラーマッピング ワイヤーフレーム、テクスチャ付きメッシュ、法線、頂点カラーの表示 断面図や出来形比較グラフ、土木規格に基づいたカラーマッピング
ユーザーインターフェース 分析機能が多く、専門的なデータ操作に対応 比較的シンプルで、3Dメッシュ編集を中心にした直感的な操作が可能 土木施工に特化したUIで、現場作業者でも扱いやすい
プラグイン対応 限定的なプラグインサポート(主要機能は標準で対応) 豊富なプラグインで機能拡張可能 プラグイン不要。土木施工向けの標準機能が充実
スクリプト機能 コマンドラインやバッチ処理に対応 Pythonスクリプトによる自動化対応 非対応(施工現場向けのシンプル操作を優先)
大規模データ対応 点群データ(数百万~数十億点)の処理が可能 メッシュデータに特化しているため、点群データの処理には向いていない 点群データを施工管理基準に基づいて効率的に処理可能
動作の軽快さ 比較的軽快だが、膨大なデータではハードウェア性能に依存 軽量だが、非常に大きなデータセットの処理では性能が低下する場合がある 大規模データでも高速に処理可能。専用設計により100億点規模のデータも快適に扱える
適した分野 測量、地形解析、土木工学、建築、リバースエンジニアリング 3Dモデリング、CG制作、3Dプリント、スキャンデータ処理 土木施工、測量データ解析、出来形管理、現場DX推進