ボックスカルバート開口検討


ボックスカルバート開口(事例-1)

■ボックスカルバートに管きょを接続する場合の検討(例)
 既設BOX側壁に開口を設けた場合に、鉄筋の応力度が許容値を上回ったため、防護コンクリートを設置した例です。開口部の支点条件は固定としました。

STEP-1(既設ボックスカルバートの応力度照査)
 既存ボックスカルバートが、許容値以下になっていることを確認する。

 

STEP-2(既設ボックスカルバートの開口後応力度照査)
 フレーム計算により開口後の断面力を算定し、許容値以下であることを確認する。
※開口部は固定支点として計算する。
※許容値以下の場合は、開口可能としてSTEP-3へ進む。
※許容値を超える場合は、別途補強対策を検討する。  

 

STEP-3(防護コンクリートの検討
 開口接続部に設ける防護コンクリートの構造を検討する。
※防護コンクリートの照査は、ボックスカルバートとして計算する。
※防護コンクリート頂部および下部には、STEP-2よりもとめた支点反力を加算する。

 

STEP-4(接続鉄筋の検討:既設ボックスカルバートと防護コンクリートの接続)
 既設ボックスカルバート開口部を拘束するために接続鉄筋を設ける。
※接続鉄筋のせん断耐力により照査する。

 

※BOXの上下に荷重を作用させた場合には、上下のたわみ変形が卓越するため、この変形に抵抗する目的で、上下にアンカーを打設することが効果的と考えます。

 

 

 

ボックスカルバート開口(事例-2)

■ボックスカルバートに管きょを接続する場合の検討(例) 
 既設のボックスカルバート側壁に開口部を設ける際の事例で、事例-1のような防護コンクリートを設けられない状況が対象となります。
 検討の方法は、平面版に開口部を設けた際の断面力を2D-FEM解析によって求め、開口部を設けることにより断面力が小さくなることを証明します。これにより、補強が不要であると判断する根拠とします。断面力が小さくなる理由は、開口部に土圧が作用しないためです。
 ただし、開口部周辺では応力集中部が生じる可能性があるため、何らかの補強筋の配置が望ましいと考えられます。