■JRの許容変位について
➢JRの許容変位については、以下のマニュアルに記載があります。「近接工事設計施工マニュアル」東日本旅客鉄道株式会社(2008年7月)P88~P91
要旨としては以下の内容となります。詳しくは原本にてご確認ください。
1. 許容変位量の設定の考え方
許容変位量は構造形式や老朽度、列車速度などに基づき設定し、以下を考慮する必要がある
- 軌道変位の基準値
- 構造物の応力増加や機能からの許容変位
- 建築限界
2. 軌道変位の基準値
- 基準値は「軌道施設実施基準」などに基づく。
- 静的軌道変位で管理が可能。
- 許容変位量は「整備基準値」に準じ、安全性を確保。
- 新幹線ではATC速度に応じた基準値を採用。
3. 構造物の応力増加や機能からの許容変位
- 部材の許容応力度内で変位量を設定。
- 許容応力度設計法に基づくが、余裕がない場合は応力度の1.2倍まで許容可能。
- 静定構造物の場合は軌道変位の基準値を使用。
4. 建築限界から定まる許容変位量
- 軌道整備基準値を担保しつつ、建築限界に支障しない変位量を設定。
- 特に余裕の少ない下路桁やトンネルで留意。
引用)「近接工事設計施工マニュアル」東日本旅客鉄道株式会社(2008年7月)
軌道変位には、次の種類があります。
出典)都市部鉄道構造物の近接施工対策マニュアル/財)鉄道総合技術研究所/H19.1(P18)
この中で変位は10m区間での相対的な変位となっています。2次元FEM解析を行った場合には、1断面での変位予測となりますが、本来は3次元的な奥行きがある変位なので、相対変化という点からすると、2次元解析結果を10m範囲で判断するということは、かなり安全側に評価していることになります。
例)9mm変位する範囲が、奥行き30m→ということは、10mで3mmの相対変位
3次元FEM解析の沈下コンター図

