Q12:弾性解析と弾塑性解析の違い

 地山の挙動は弾塑性変形が一般的であるが、なぜ線形モデルか?
(掘削深さ4.0mの開削土留FEM解析の場合)

力と変形を示す以下の関係(横軸:作用力、縦軸:変形)
線形モデルは、作用力が大きくなれば、変形はどこまでも大きくなる
弾塑性モデルは、作用力が一定以上では変形が頭打ちとなる。
微小変形の範囲では、両者同じ結果となります。

 掘削深さが浅い(4m)ので、微小変形かどうかの線引きは判断が難しいところですが、一般的には、線形解析をする場合が多い(解析と実測の検証では、線形解析で特別問題ない)ということより、線形解析を行っております。
節点変位の大小を見る場合には、線形解析の方が、一定荷重以上で頭打ちをする弾塑性よりも大きい変位が出ることより、線形解析で良いと判断しました。

弾性解析と弾塑性解析では、どちらを使うのが正しいの?
 弾性解析は、変位する範囲が、広範囲となりますが、弾塑性解析は、変位する範囲が限定的ということになります。どちらが、現実に近いか(地盤の硬軟)で解析手法を判断すべきと考えています。